ツダノタテモノ日記。

タテモノ日記.012

今回のタテモノ日記は、前回告知してありました、
隈さん設計の”那珂川町馬頭広重美術館(なかがわまちばとうひろしげびじゅつかん)”の
タテモノ日記です。
場所は、少し遠く栃木県になります。
そして、用途はその名の通り、
浮世絵師・歌川広重の肉筆画を中心とした美術館になります。

さてこの美術館、どんな建物かと言うと、
平屋建に切妻の大屋根と深い庇・・と、とても日本的な外観です。
そして、奥行を感じるこの屋根・壁の外装は、
ほとんどが杉の木ルーバーで覆われています。
自然素材なので、外部に面している部分はだいぶ変色していますが、
その辺りがまた、趣が出ていて私はとても好きです。
知らない人が見ると”美術館??”と通りすぎてしまいそうですが、
近づくと、杉ルーバーで覆われたエントランスがとてもきれいです。


竣工は2000年です。次の年には、
第14回(2001年)村野藤吾賞も受賞しています。
木ルーバーのイメージから、木造!?と思いそうですが、
実は構造は、RC造+一部S造です。
スチールと木の材と組み合わせでこんなに繊細で日本的な建物に
なるんですね。プロポーションと部材の選定が大切なんですね。
さて、前回はの”サニーヒルズ 南青山”はパイナップから連想された
外観でしたが、今回は??というと、
浮世絵の中で、雨を線(ライン)で表現する手法と、
雨の向こうに見える、橋・人・山などを薄く描き重ねていくことで遠近感を出す、
日本の遠近法の手法を、縦の幾層にも重なるルーバーを使い、
この建物で表現しようとしたそうです。
浮世絵の世界を建物に落とし込もうとしたところから、
このルーバーが生まれてきたんですね。奥が深い!

写真ではなかなか杉と鉄骨の繊細さが伝わらないので、
是非、一度本物を見に行って、ルーバーで覆われたエントランスを歩いて
もらいたいです!なかなか体験できない素敵な空間です。
ちなみにこの、馬頭広重美術館、
少し前に紹介した、大谷石資料館から、30分くらいなので、
セットで見に行けてとてもお得です!

一覧へ戻る

ツダノタテモノ日記

タテモノ日記.012

今回のタテモノ日記は、前回告知してありました、
隈さん設計の”那珂川町馬頭広重美術館(なかがわまちばとうひろしげびじゅつかん)”の
タテモノ日記です。
場所は、少し遠く栃木県になります。
そして、用途はその名の通り、
浮世絵師・歌川広重の肉筆画を中心とした美術館になります。

さてこの美術館、どんな建物かと言うと、
平屋建に切妻の大屋根と深い庇・・と、とても日本的な外観です。
そして、奥行を感じるこの屋根・壁の外装は、
ほとんどが杉の木ルーバーで覆われています。
自然素材なので、外部に面している部分はだいぶ変色していますが、
その辺りがまた、趣が出ていて私はとても好きです。
知らない人が見ると”美術館??”と通りすぎてしまいそうですが、
近づくと、杉ルーバーで覆われたエントランスがとてもきれいです。


竣工は2000年です。次の年には、
第14回(2001年)村野藤吾賞も受賞しています。
木ルーバーのイメージから、木造!?と思いそうですが、
実は構造は、RC造+一部S造です。
スチールと木の材と組み合わせでこんなに繊細で日本的な建物に
なるんですね。プロポーションと部材の選定が大切なんですね。
さて、前回はの”サニーヒルズ 南青山”はパイナップから連想された
外観でしたが、今回は??というと、
浮世絵の中で、雨を線(ライン)で表現する手法と、
雨の向こうに見える、橋・人・山などを薄く描き重ねていくことで遠近感を出す、
日本の遠近法の手法を、縦の幾層にも重なるルーバーを使い、
この建物で表現しようとしたそうです。
浮世絵の世界を建物に落とし込もうとしたところから、
このルーバーが生まれてきたんですね。奥が深い!

写真ではなかなか杉と鉄骨の繊細さが伝わらないので、
是非、一度本物を見に行って、ルーバーで覆われたエントランスを歩いて
もらいたいです!なかなか体験できない素敵な空間です。
ちなみにこの、馬頭広重美術館、
少し前に紹介した、大谷石資料館から、30分くらいなので、
セットで見に行けてとてもお得です!

一覧へ戻る